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鎧・兜・五月人形の由来って?
- 奈良時代、宮廷では五月五日を菖蒲の節会(せちえ)と言って、天皇の前で武術を競ったり病気や災いを祓(はら)う式日でした。
やがて、政治の中心が朝廷から武家へ移る鎌倉時代・室町時代になると、甲冑(かっちゅう)や刀、槍などの武具を飾って武運長久や立身出世を願う勇壮な武家社会の儀式として定着しました。それが一般に広まったのは町人文化が華開く江戸中期のころで、男の子が生まれると、武家にあやかり家の前に武具や鯉のぼりを飾り立てて盛んに祝ったそうです。
その後、外に飾っていたものを家の中に持ち込んで飾る、いわゆる「座敷飾り」が 主流になり、次第に様式を整えて現在の飾り方が完成しました。また、これは補足ですが、昔から「長男として生まれた子どもには鎧を贈る」習わしがあります。鎧(よろい)は、具足(ぐそく)と呼ばれ、物事が過不足なく揃っているという意味があります。つまり「恵まれた人生を謳歌する」ことを意味しています。
五月人形はがいつ買うものなの?
- 一般的には母方の実家から贈られていたものですが、今では、両家で折半するなど様々です。
初節句を迎える家庭では、3月末くらいから1ヶ月くらいは飾ることを想定した購入計画をたてるとよいでしょう。年に1回にお子様のお祝いですから、長めに飾ってあげてください。
五月人形のしまい方があるの?
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<兜のしまい方>
1. 付属品を包む
鍬形は二枚が直接触れないように包みます。前立ても同様に包んで箱にしまいます。2. 金属品を包む
吹き返し、眉庇を柔らかい薄紙等で包みます。金属は直接手で触れないように注意してください。3. 兜をしまう
保護のため、櫃に布または紙を敷き、兜をしまいます。4. 保護布(紙)で包む
保護用の布または紙で四方から包み蓋をします。空間にはパッキンを入れるとよいでしょう。
<鎧のしまい方>
1. 付属品を包む
鍬形は二枚が直接触れないように包みます。前立ても同様に包んで箱にしまいます。2. 兜、佩楯を包む
兜は柔らかい薄紙等に包み、佩楯は薄紙またはビニール袋に包みます。3. 胴をしまう
櫃に布または紙を敷き、金属部分は柔らかい薄紙等で包み、芯木を付けたまま胴をしまいます。4. 兜をしまう
兜を右側の空いた箇所にしまいます。5. 脛当てをしまう
兜の左側のあいた箇所に脛当てをしまいます。6. 佩を楯しまう
最後に佩楯を上に置きます。7. 保護布(紙)で包む
保護用の布または紙を四方から包み蓋をします。空間にはパッキンなどを入れるとよいでしょう。8. 箱に入れる
底に付属箱が入っているのを確認して、櫃をしまい蓋をして完了です。