【8】雪洞(ぼんぼり)の組み立てについて

雪洞(ぼんぼり)の組み立てについての写真

雪洞を組み立てる際に、火袋を逆さまに差し込んで、

電球が直接飛び出てしまう飾り方は誤りです。
右側が正しい飾り方です。

 

【9】お雛道具の前と後ろ

お雛道具の前と後ろ

お雛道具には前と後ろがあります。
基本的に模様がある方が前となります。
模様のない三方の場合は、

穴の開いている方を前面(つまり穴の開いていない側は人形側)に向けてください。

 

【10】菱餅について

菱餅についての写真

菱台の上に菱餅を置きます。
写真のように、菱台を逆さまにするのは誤りです。

菱餅は、お雛道具のメーカーにより三段や五段のお餅があります。

お餅の色については諸説があります。
●赤……クチナシの実入り。魔除け、解毒作用、桃の花をイメージ。
●白……菱の実入り。子孫繁栄、長寿、清浄、純白の雪をイメージ。
●緑……蓬入り。厄除け、健康、新緑をイメージ。

お餅の代わりに、献上絹を載せて飾る場合もあります。

 

【11】高杯(たかつき)について

高杯(たかつき)についての写真

高杯(たかつき)とは、高く脚をつけた丸い皿のことです。
お菓子などを供える器で、一対にして用いられます。

この高杯を飾る上での注意点は、

大きなお皿の部分が上で、小さなお皿の部分は下になります。
写真の左側が正解の飾り方になります。
時折、写真の右側のような飾り方をされている方もいますが、

上下逆に飾るのは誤りです。

木目込み人形のおひな様セットの中には、

高杯の上に飾る丸餅が無い飾りなどもあります。
コンパクト型の雛人形には丸餅が最初からついていない場合もありますので、

購入されたお店にお問い合わせください。

高杯にお供えするお餅の種類には、紅白の丸餅や三色・四色のお餅などもあります。

 

【12】木製品の木目模様や色調について

木製品の木目模様や色調についての写真

飾り台などには「桐」をはじめとした天然木材を使用しています。
淡い色調の木製品は、

木材本来の美しさである木目を生かした塗装方法を採用して仕上げています。
そのために、合成樹脂とは異なる自然な仕上がりとなっています。
特に「桐」は温度・湿度に柔軟に適応し、収縮・膨張をするため、

気候の変化によって僅かな隙間や反りが発生したり、

素材本来の色合い・木目の違いから,

製品により多少の濃淡や色むらが生じる事がありますが、

天然木の本来の味わいとしてご理解ください。

 

【13】畳について

畳についての写真

お節句商品の飾り台などに使用される畳のなかで、

天然の「い草」を使用した物があります。


写真のような色調の畳は、

夜露に当てながら天日で乾燥させて粗めに編み上げた,

「流備畳」(りゅうびだたみ)と呼ばれるものです。
この流備畳は通常の青畳に比べて畳の目幅が長いことから、

龍のひげに見立てて「龍髯(りゅうびん)畳」とも呼ばれ、

主に床の間などに使用されている高級素材です。


多量の水分を嫌う性質から、雨に注意しながら乾燥作業を行うため、

製造にたいへん手間がかかりますが、

この作業により光沢のある麦色の畳表が出来上がります。

この長時間の乾燥により、茎の表面の葉緑素・油分が失われるため、

色素変化により一部に黒ずみが生じる事がありますが、

天然素材の風合いとしてご理解ください。

 

【14】親王台について

親王台についての写真

親王(男雛と女雛)が座る畳台を「親王台」(しんのうだい)と呼びます。
この写真のように前面に,

繧繝(うんげん)模様が見えるように台の上に乗せてください。

このように、下台を裏返して畳を入れてしまい,

繧繝縁の上部が少ししか見えないのは正しくありません。
こちらは後ろ側ですので、正面に飾らないようにご注意ください。

 

雛人形の飾り方

雛人形の飾り方はこちら [PDFファイル/2.3MB]


五月人形の飾り方

五月人形の飾り方はこちら [PDFファイル/2.4MB]